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2009年4月

2009年4月30日 (木)

Eastern States Conference

現在私はEastern States Conferenceに研究発表のためにHersheyに来ています。
たった今私の研究発表が終わりました。
「研究発表」の記事でも書きましたが、各レジデントは地元の学会で1年間の集大成のために研究を発表しなければいけません。
私の病院はペンシルバニア州ですので南はバージニア州から北はマサチューセッツ州までのレジデントが一堂に会して研究発表をしています。

研究発表は12分のパワーポイントプレゼンテーションと3分の質疑応答です。
感染症関連の部屋はいつでも満室で、私の研究発表も感染症関連でしたので多くの人が聴講してくれ、実のあるプレゼンテーションになったと思います(各部屋聴衆は30人ほど)。
プレゼンテーションは1人のEvaluatorに評価され、またすべての聴衆からも評価を受けます。

私の病院のレジデントの一人が明日発表があるのでそれが終わり次第フィラデルフィアへ戻る予定です。

帰ったら今度はメリーランド州の法律の試験(MPJE)の勉強をしなければいけませんが

2009年4月25日 (土)

アパート探し

今日のフィラデルフィアは真夏日でした
この真夏日の中、2年目の研修先のボルチモアまでアパートを探しに行ってきました。
ボルチモアはフィラデルフィアから車で2時間程度。
昨年フロリダからフィラデルフィアへ引越すときは大移動でしたが、今回は車で移動できるので前回に比べれば少し楽です。

アメリカでのアパート探しはインターネットや無料雑誌などでアパートを探し、自分で連絡を取って契約することが一般的です。
私もインターネットで3つのアパート候補地を挙げて、今日その3つに行ってきました。
治安・スーパーマーケット・病院への通勤時間を考慮して候補地を挙げたのですべてのアパートは同じ地域にありました。それでも1つ1つのアパートで雰囲気が違ったりオーナーの対応が違うのでそれらも含めて1つのアパートと契約してきました。

そのアパートは日本人も多く住んでいるようで治安も問題がないようです。
街の雰囲気は今のフィラデルフィアとは比べ物にならないほどよさそうでとても安心しました。家賃は今のフィラデルフィアのアパートより100ドルほど高いですが満足しています。

アメリカに来て今年の9月で7年目。もうこれで引越しが4回目です。
4回目でも引越しは慣れないもので現在も問題が山積しています。
メリーランド州薬剤師免許取得・ビザの移動・運転免許の移動などなど。
これらを一つずつ解決しながらスムーズに引越しができるようにしたいと思います。

p.s.豚インフルエンザがアメリカでも感染が見つかったようですね。
ニューヨーク総領事館からメールが来ていました。これから事態を見守らなければいけませんね。

2009年4月22日 (水)

生涯研修

今日は生涯学習(Continuing Education=CE)にステーキハウスへ同僚のレジデントと行ってきました。
アメリカでは各州で異なりますが概ね2年間で30時間のCEが薬剤師免許の更新に必要です。
薬剤師免許のCEはACPE(Accrediation Council for Pharmacy Education)が認証しています。
病院薬剤師の特権は製薬会社が主催するCEに無料で行くことができ、しかも有名レストランや有名ホテルで行われるので一石二鳥でCEに参加することが出来ます。
今まで行ったホテルやレストランを挙げると
The Rittenhouse Hotel
Sheraton Philadelphia University City Hotel

Morton's The Steakhouse
Sussana Foo
Estia

どのレストランも普通に行けば一人50ドルはかかるようなところにCEを獲得しながら行けるというのは忙しいレジデントにとっては絶対に見逃せない特権です。
実はステーキハウスというものはアメリカに来て初めてでした。おいしいものの、日本で同じ値段を出したらもっとおいしいものが食べられるような気がしました。

ちなみに今日のトピックはダプトマイシン(Daptomycin)でした。
日本ではまだ未発売でしょうか?
ダプトマイシンはバンコマイシン・リネゾリドに次ぐ第3のグラム陽性菌に対する抗生物質です(シナシッドもありますがあまり使われていません)。
最近ではバンコマイシンの耐性である黄色ブドウ球菌が出現し始めていますので(VRSA=Vancomycin Resistant S. aureus, VISA=Vancomycin Intermediate S. aureus, hVISA=heterogenous VISAなど)それに対する抗生物質として使われ始めています。
バンコマイシンとダプトマイシンの効果の違いなど多くの点で学ぶべきことがあり、大変有意義な講義でした。

p.s.厳密に言うと今日の講義はCEではありません。今日の講義はACPEに認証されていないので薬剤師免許の更新には使えません。

2009年4月20日 (月)

カウンセリングテスト

今日は学生のカウンセリングテストの日でした。
このテストはクリニックの個室で模擬患者(雇われた俳優)を学生がカウンセリングするというものです。
カウンセリング内容は4つあり、ワルファリン・インスリン・低用量ピル・骨粗鬆症です。
カウンセリングはマジックミラー越しに教員に採点され、ビデオも取られているので後日学生は採点結果と共にビデオを受け取ることになります。
10分で多くのことを言わなければいけないので学生にとってはとても大変そうでした。

私がフロリダの大学にいた頃は、コミュニケーションの授業でカウンセリングをビデオで自分を撮ってそれを提出することはありました。しかしながら、ビデオの場合は取り直しが出来るのでそこまで緊張せずにできましたが、私が今日のようなカウンセリングをしろと言われたらうまく出来るかどうか

最近では日本でもこのようなカウンセリングを授業に取り入れているようですね。模擬薬局なども出来ているということなので、その点ではアメリカよりも進んでいるのではないでしょうか。

2009年4月16日 (木)

研究発表

今日は病院で研究発表がありました。レジデントは1年にかけての臨床研究が必須となっており、今日はその研究を指導薬剤師の前で発表する日でした。
私の研究はカンジタ症における薬物療法の評価なのですが、結果が面白いということで指導薬剤師からは10月にフィラデルフィアで行われるInfectious Disease Society of America(米国感染症学会)で発表してはどうかと言われました。
7月からはボルチモアに引越す予定ですが、ぜひ発表できればいいなと思っています。

今月の終わりにはペンシルバニア州ハーシーで行われるEastern States Conferenceで研究発表をすることになっています。この学会はレジデントのための学会で地域ごとにWestern States ConferenceやSoutheastern Conferenceなどがありすべてのレジデントが研究発表をする場となっています。

予断ですがハーシーはハーシーチョコレートやキスチョコで有名なハーシー社の本社があるところです。皆さんも名前は知らなくても特にキスチョコは見れば知っている方が多くいると思います。ハーシー社

1年目のレジデントもいよいよ大詰め!あと2ヶ月です!

2009年4月15日 (水)

コードブルー

日本では昨年”コードブルー”というドラマが人気でしたが、コード(Code)は英語で心肺停止を意味します。コード(code)は英語で暗号を意味し、アメリカではCode BlueやCode Redなど病院ごとに様々な暗号があります。多くの病院ではCode Blueは患者さんが心肺停止状態に陥っていることを意味しますので、それを短くして"コード"のみで心肺停止を意味するようになったのではないでしょうか(これは推測です。本当のことを知っている方は御教授ください)。
先にも述べたようにコードブルーは患者さんが心肺停止状態になっていることを意味しますので、その際は"コードブルーCICU(場所)"と病院内でアナウンスされます。
病院内にはRapid Response Teamというチームが構成されており、薬剤師もその一員です。薬剤師は臨床薬剤師1名(レジデントあるいは専門薬剤師)とStaff Pharmacist1名で、レジデントは1週間ごとに担当が決まっています。その他医師・麻酔医・看護師・Respiratory care therapist(呼吸療法士-日本語訳はよく分かりません)で構成されています。
コードブルーがアナウンスされるとそのチームに属している人は病院内のどこにいようと患者さんのところに即座に駆けつけ、蘇生を始めます。そこでの薬剤師の役割は①救急カート(Crash Cart)の管理・薬の混注と提供②薬物投与・ショック等の記録③ドラッグインフォメーションの提供です。
私たち薬剤師ACLS (Advanced Cardiovascular Life Support)の認定を受けていますので実際蘇生を行うことも出来るのですが医師や看護師など多くの人が駆けつけますので薬剤師が蘇生を行うことはほとんどありません。
生死に関わることですので現場は時には怒号が飛び交いまるで戦場のようですし、スピードと正確性が求められる場なので大変な緊張です。
冷静に対処できるまではまだ勉強が必要です

2009年4月13日 (月)

ファシリテーター

以前にも書きましたがレジデントは薬学部のRecitationというクラスで20人の学生を相手に症例検討のインストラクターをします。
通常は課された学生4人が症例のプレゼンテーションをし、教授が議論を正しい方向に持っていくように司会進行(ファシリテート)をします。
レジデントはその補佐と学生のプレゼンテーションの後の4つの小さい症例を担当し、学生と議論します。小症例は通常10分程度なのですが、今日は最後ということで学生のプレゼンテーションのファシリテーターも任されました。
症例は心房細動でしたので事前にガイドラインを読み、症例を一通り頭に叩き込んで臨んでいったのですが20人の学生相手に議論を正しい方向に持っていくというのは難しいものです。
授業後に教授から言われたのは、授業を進行していく上で学生が理解しているかどうかを確認しながら進めていったほうがいいと言われました。学生は分からないとはあまり自分から言わないので(自分もそうでしたが)、こっちから理解しているかを聞くか顔色などを確認しながら進行していくべきだと言われました。
司会進行では学生のプレゼンを聞きながら、その間違いや議論になり得るトピックを見つけて他の学生に問いかけ、それと同時に学生の質問にも答えて、しかも理解度をチェックしなければいけないということを同時にしなければいけないので頭がフル回転でした。
しかしながら一方向の講義と違い双方向の授業というのはあまり日本では経験がながったので、それを教える側から経験できたことは自分にとってとても良い経験となりました。

2009年4月11日 (土)

公証人

アメリカに来る前は一番大変なことは言葉で、言葉さえ何とかなれば次第に慣れていくだろうと思っていました。ところがアメリカに来ると日本で当然だと思っていたことが当然ではなく、文化や習慣の違いに唖然とすることも少なくありません。
意外とこまごましたところにストレスを感じることも多々あります。
今日はメリーランド州の薬剤師免許を取得するための書類を作成する過程で証明写真とNotaryが必要ということでその手続きに行ってきました。
まずは写真。日本では駅に行けば証明写真の機械が置いてありすぐに取ることが出来ましたが、アメリカではそんなものはない。友達に聞いたところCVS(ドラッグストア)に行けば取れるよと教えてもらったので早速取りに行きました。
次はNotary。大体Notaryって何でしょう???インターネットで調べるとどうやら日本語では公証と言うらしいのです。アメリカには印鑑が存在しないために当然印鑑証明書というものはありません。そこで州から交付された免許を持っている公証人(Notary Public)という人が、私が公証人の前でサインをすることで私を本人と確認してくれるという仕組みになっています。
ではどこでやっているのでしょうか?それも友人に聞くと普通は銀行や郵便局でやっているそうです。銀行に行くと公証人は書類に目を通して自動車免許とソーシャルセキュリティナンバーで本人確認をして5分程度で終わってしまいました。しかも無料
無料ですので日本の印鑑証明よりもいいかもしれませんね

と今日はこのような一日でしたが、アメリカに住んでいるとこのようなことが多々起きてここは日本ではないんだなとその度に実感しています(当たり前ですが)。

2009年4月10日 (金)

フィラデルフィアの治安

フィラデルフィアは治安がよくない事で有名です。
アメリカで治安の悪い都市といえばデトロイト・セントルイスなどが有名ですがフィラデルフィアも地域によってはとても危険な場所です。
ちなみに私の勤めている病院は、フィラデルフィアでも最も治安の悪い地域にあります。
昨年10月に病院の外科集中治療室にいたのですが、毎日毎日銃で撃たれた患者さんが運ばれてきました。外科集中治療室は20床あるのですがたいてい半分は銃で撃たれた患者さんでした。病院の周りで毎日これだけの人が撃たれているかと思うとぞっとします
患者さんによっては何かしらの犯人なのでしょうか、警察が張り付いていることも珍しくはありません。

誤解を招かないで頂きたいのはフィラデルフィア全体がこのような状態ではありません。センターシティーと呼ばれる街の中心地はとても安全で夜でも多くの人が歩いています。また、フィラデルフィア美術館は世界でも有数の美術館ですから遠くから来る価値も十分あります。
私がいたフロリダに比べれば歴史がある都市ですのでセンターシティーのOld Cityと呼ばれる古くからの町並みが残る地域を散策するのもとても気持ちがいいです。

アメリカはどこでもそうですが、危険な地域と安全な地域の差がとても激しいです。旅行する際は危険な地域を下調べしてその地域には絶対に近づかないように気をつけてくださいね

2009年4月 8日 (水)

SOAPノート

今日は私が経験した日本・フロリダ・フィラデルフィアの3つの大学におけるSOAPノートを使った教育の違いについて書きます。
SOAPノートというのは薬剤師が患者さんの状態を把握し、それを評価し薬物治療の計画を考えるために作られた形式のことです。
Subjectives(主観)・Objectives(客観)・Assessment(評価)・Plan(計画)

まずは日本。
私が日本にいた頃はSOAPノートがどのようなものであるかということは習いましたが、SOAPノートを実際に書いた記憶はありません。病院実習で研修に行った際には病棟薬剤師の方たちがSOAP形式で患者さんを評価していたことを覚えています。しかしながら、大学ではSOAPを一回も書きませんでした。もちろん当時でも各大学で異なった教育をしていたと思うので、SOAPを実際に課していた大学もあったかもしれません。

次にフロリダの大学。
フロリダではTherapeutics(薬物治療学)の授業の課題として全員の学生がSOAPを書き、提出させられます。Therapeuticsの授業は講義として行われますので、授業内でSOAPに関して授業中に学生同士が議論することはあまりありません。
フロリダの大学ではSOAPをSOAPEと言い、最後の"E"はEducation(患者カウンセリング)を意味していました(私の大学だけかもしれません)。
長所
①カウンセリングに関する項目(E)。
②全員同じ症例をSOAPに書くので採点が公平。
短所
①現在進行中の問題しかSOAPに書かないので、実際の患者さんのSOAPを書く際に戸惑う。(例えば現在の授業で心不全と狭心症を習っている場合、仮に過去に糖尿病を習っていて、かつその課題症例が心不全・狭心症・糖尿病でも糖尿病に関して書く必要はない)。
②先生は症例を議論してくれるが、200人以上の学生に対して解答を解説するので議論に参加しにくい。

最後にフィラデルフィアの大学。
ここではTherapeutics(薬物治療学)の授業とRecitationという小グループの授業が同時進行します。Recitationは20人の学生で行われるため、8人の教員とレジデントが協力して行います。
20人の学生は5つのグループに分かれ、AグループはSOAPに基づいた症例のプレゼンテーション、B・CグループはSOAPノートの提出、Dグループは論文検索の課題提出、EグループはAグループが行う症例プレゼンテーションの議論への参加が求められます。
長所
①小グループで行われるため議論が活発化する。
②過去に習った病気に関してはすべて記述が求められる。
短所
①学生によって課題が異なるため、公平性に欠ける。
②レジデントも含めた10人以上の教員が採点するため一貫性に欠ける。

私にとってはフィラデルフィアのやり方のほうがいいのではないかと思っています。
採点の一貫性に関しては教員の間で話し合いを頻繁に設けてなるべく同じように採点できるように心がけています。また、採点表を学生にも公表していますので学生からの不満も多くはありません。
また難易度の公平に関しては、学生は6回のRecitationで2回SOAPを提出しますので平均化できるのではないかと思います。

フロリダでもフィラデルフィアでも最終学年の1年間の実習では何回もSOAPノートを書く機会があるので実際のSOAPの書き方を1年を通して学んでいきます。

日本でも臨床教育が推し進められていますのでSOAPを使った教育をどのように行っていくかは重要な点であると思います。

2009年4月 6日 (月)

カンニング

薬剤師でない人からのお便りに答えて昨日のブログの解説。
特定の薬は血液中の濃度をある程度一定に保つ必要があって、濃度が濃すぎると副作用がでてしまう薬があります(昨日のジゴキシンが一例)。
腎臓の機能が落ちると多くの薬は体から抜けにくくなるので、薬がどんどん体に溜まって薬の血液中の濃度が高くなってしまいます。
だからそういう場合は薬の投与間隔をあけるとか、飲む量を減らすとかして濃度を上がらないようにして副作用を防止しなければいけないのです。薬剤師はそういうことに長けているので医師に投与間隔を広げるように助言したという事です。

今日は薬学部の2年生の授業を担当する日でした。レジデントは教授と一緒に2年生のRecitationという授業を担当します。
Recitationの内容は症例解析で、1学年を20人ずつの小グループに分けて課された症例に関して議論します。
毎回学生のうち4人が症例に関してプレゼンテーションをするのでその議論の座長を務めるのが教授と私たちレジデントの役目です。
また、学生はSOAPノート(症例をSubjective data, Objective data, Assessment, Planに従って薬物治療計画を書くこと)を提出しなければいけないのでその採点も私たちレジデントの仕事です。
そのSOAPノートで今日ちょっとした事件が。。。
SOAPノートはインターネット上に提出する場があり、そこでは各学生のSOAPノートがどの程度酷似しているかを監視するプログラムがあります。そのプログラムによると2人の学生のノートが89%似ているという結果が出て、先生たちが調査することとなりました。
結果、一人の学生が友人のほぼすべてをコピーして少しだけ言葉を変えて提出したそうです。クラスが違えば採点する人が違うからばれないと思ったのでしょう。
その学生たちがどのような処罰を与えられるかは不明ですが、やはり"ズル"はいけませんね
最近はこのように技術が進歩してカンニングの監視システムまで画期的になっているようですので学生諸君はくれぐれも他人のレポートをコピーしないようにしてくださいね

2009年4月 5日 (日)

Clinical Weekend

今日は日曜日でしたがClinical weekendで働いていました。レジデントの仕事の一つとして1ヶ月に一回土日に臨床薬剤師として病院で働かなければいけません。何をするかというとClinical Specialist(専門薬剤師)は土日が休みなので彼らが週末レジデントに追跡して欲しい患者さんを残していき、レジデントがチェックします。
チェックする項目は例えばバンコマイシンやアミノグリコシドのTDMや相互作用のチェック・副作用のチェックなど多岐にわたります。
実際今日の患者さんの一人は金曜日から土曜日にかけて血清クレアチニンが上昇(急性腎不全?)し、しかも心房細動のためにジゴキシンを服用していました。
ジゴキシンは腎臓から排泄されるので、急性腎不全の場合ジゴキシンが排泄されない可能性があります。そのため、土曜日にジゴキシンのトラフ値を検査してもらい今日その結果が出ました。結果はジゴキシンレベルが上昇しており、血清クレアチニンが昨日から今日にかけてさらに上昇していたので医師にジゴキシン今日の投与を止め、明日から隔日で投与することを推奨し受け入れられました。

最初の6ヶ月はトレーニングとして電話で専門薬剤師が相談にのってくれて、分からない場合は質問できました。しかし現在は半年過ぎたのでレジデントが自分で判断しなければなりません。もちろん、週末もStaff Pharmacistは働いていますので他の薬剤師に質問することは出来ますが、臨床薬剤師は自分だけなので基本的には自分で判断しなければいけません。初めは不安でしたが多くの症例は今までの経験から判断できるので大分慣れました。それでも時々自分の経験や知識以上のことが起こるのでその場合は自分で調べながら判断するようにしています。
一人前の臨床薬剤師になるまでの道のりは長そうです

2009年4月 3日 (金)

薬剤師国家試験

先日日本の薬剤師国家試験の結果が出ました。
母校の先生に結果を送っていただいたのですが、母校の結果はというと

私は結局日米で2回国家試験を受験したわけですが、日本とアメリカでシステムや問題の傾向などかなり違いがあります。
アメリカの薬剤師免許は州ごとに定められており、州を移動する場合免許を移さなければいけません。ただし現在はアメリカの薬剤師国家試験=NAPLEX (North American Pharmacist Licensure Examination)は全州で共通ですので州を移動する際に薬剤師国家試験を受験する必要は大抵(様々な条件が州によってありますので受けなおさなければいけない場合もあります)ありません。
NAPLEXは共通でも各州で薬事に関する法律は異なります。したがって多くの州が採用するMPJE(Multistate Pharmacy Jurisprudence Examination)という試験は州ごとに受験しなければいけません。また、州によっては州独自の法律の試験を実施している州やNAPLEXと法律の試験以外の試験(調剤試験(NY州)や英語試験(MD州))を実施している場合もあります。
私の場合はフロリダ州で薬学部を卒業し、ペンシルバニア州に移動し、またメリーランド州に移動する予定ですのでNAPLEX1回・MPJE3回(各州のMPJE)・メリーランド州に必要な英語の試験の計5つの試験を受けたことになります(メリーランド州はこれからです)。

NAPLEXはコンピューター上で行われ、溜められた問題からランダムに問題が出ます。問題数は約180問(約と言うのは個人によって多少の差があるからです)。150問が採点され、30問前後はテスト問題(採点されません)です。コンピュータですので日本のように1年に1回ではなく休日以外毎日実施されています。仮に落ちた場合はすぐ受けられるのではなく約3ヶ月待たなければいけません(日本の1年よりはましですね)。
試験内容はほとんどが医療薬学です。基礎薬学の問題はほとんど出ません。
薬の名前は成分名と商品名が混合していますので、基本的には商品名も覚えなくてはいけません。
商品名というと日本の場合ジェネリック医薬品にも商品名がついていますが、アメリカの場合"Genric"というのは成分名のことです。例外を除いて特許が切れてジェネリック医薬品として販売されている薬に商品名はついていません。私はこれについては大賛成です。日本にジェネリック医薬品が根付かない理由の一つはここにあるのではないでしょうか?
医師も薬剤師も患者さんもジェネリック医薬品にまで商品名がついていては把握しきれないですよね?!ニュースで日本もそのような方向で動いていると聞きましたが、早くそうなって欲しいものです。

参考にアメリカの薬剤師国家試験の各大学の合格率です。
アメリカのほうが日本より全体的に高いですね。

2009年4月 1日 (水)

症例検討

レジデントはローテーションといって私のプログラムでは5週間ごとに様々なことを学ぶようになっています。私の病院は1つの大学病院と2つの地域病院から構成されおり、私は現在その一つの地域病院でCritical Care(集中治療)を学んでいます。
今日はそのローテーションの一環で薬剤師に対するCase Presentation(症例検討)をしました。
取り上げた症例は細菌性髄膜炎です。大学病院では比較的見られますが地域病院ではまれでしたので取り上げました。
内容はIDSA (Infectious Disease Society of America)-米国感染症学会のガイドラインに基づいた髄膜炎の概要と治療方針。
取り上げた議題は髄膜炎に対するデキサメタゾンの使用です。
IDSAのガイドラインではデキサメタゾン0.15mg/kg IV q6h2-4日間を抗生物質を投与する前に始めると特に肺炎球菌の感染では死亡率が下がるという報告があると書いてあります。
このガイドラインは2004年に発行されていますので、2004年以降に発表された論文を元に現在のデキサメタゾンの使い方を考えて発表しました。
参考に髄膜炎のIDSAガイドラインはこちらにあります。

プレゼンテーションは日本語でも不慣れですが、英語となると未だに
多くをこなせばそのうち慣れると思っていたのですが、緊張は毎回あります。レジデントはジャーナルクラブと呼ばれる論文評価や症例検討などプレゼンテーションが1ヶ月に短いものから長いものまで、最低2つはありそれらの準備はローテションの時間外にしなければならないのでそれらも大変です。
いつかプレゼンテーションにあまり緊張しなくなる日が来るのでしょうか???

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